北村麻衣子 Maiko Kitamura



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科学の発達した現代社会においても、目には見えない世界があるのではないでしょうか。
物質的に豊かなこの国では、どんどん新しい物を買い、捨てていきます。
 そして多大な情報量。何もかも回転が早い社会の中で、気持ちにゆとりを失いがちです。
そんなときじっくり見えない世界を見るということにも、興味を持っていただけたらなあと、そんな願いを込めて描いています。
そんな空想世界を表現するにあたって、木版画の凸版の特徴である板目の美しさ、透明感のある美しい色彩やぬくもりは、欠かせません。
自然界、例えば静かな森の中でも、目には見えない世界ではとても賑わっていることでしょう。
森にはいつもお掃除好きのおばさんがいて、空気をきれいにしてくれたり、お月さまは退屈なものだから、ラッパを吹きながらのんびり浮かんでいたり…。
 目に見えないものの世界の中にもかけがえのない時間が流れています。
  こんな生き物がいたらおもしろいなあ、話しかけてくるかもしれない、というような空想の世界を版画を通して創りたいと思います。